今こそ、「農」に学ぶとき!
―家庭は、食育の原点
「何を食べるか」で体が変わる!
「何を育てるか」で心が変わる!
「何を伝えるか」で暮らしが変わる!
今、「食育」の必要性がクローズアップされています。食育の大切さを語るのはたやすいことですが、実効をあげるには食生活や健康面だけでなく、農業、食文化、環境など幅広い分野の問題を同時に解決しなければならない難しさがあります。また、その背後には、技術の近代化やインスタント食品、外食・中食化などによる家庭のあり方や考え方の変化まで含めた奥深い問題もかかわってきます。
いうまでもなく、便利な暮らしと引き換えに失ったものを取り戻すには、知識や小手先の対症療法的な精神論やイベント論でなく、生活習慣や人間の動物としての体の機能などをよく見極めて総合的に捉えることが必要となります。
これらは、強制されるものでもなく、そして気張ることではなく、日々の暮らしのなかで自然体で身につけることが必要です。この意味で「家庭は食育の原点」であるといえます。
ここでは、家庭を中心にすすめる食育のポイントについて三つの観点から考えてみることにします。
一つは、感覚・感性を磨き、「心」を育むことです。地球上の生き物は「食うものと食われるものの関係」が連続的につながって食物連鎖が保たれています。こうした自然の生命のシステムを五感で体感する場が大切です。それは、バケツ稲や袋ジャガイモでもよいのです。「自分で種をまき、不思議を見つけながら育て、料理をして食べる」という生命体のすべてを体感することが必要です。
二つ目は、空洞化しつつある食卓を見直し、「体」をつくることです。今日の食の乱れの原因は、仕事で帰宅の遅い親、子どもの塾通いなどの生活リズムの乱れから生じているといわれています。野菜料理は肉料理より手がかかると敬遠、また味付けごはんは皿数が少なくてすむなどと手を省いていることなどです。したがって日本型食生活ならではの至福の味「三角食べ・口中調味」の味覚教育の場を取り戻すとともに、料理に「愛情」という調味料を加えることが重要になってきています。
三つ目は、人間関係を築くとともに、「暮らし」と「文化」の輪を広げることです。今、食育を進めるにあたって「無関心」が問題にされています。一人母親だけで解決できる問題ではありません。家族はもとより関係機関・団体が力を合わせて取り組むことが不可欠です。そのためには、それぞれが食育プランを策定し、これを新しい食育の連携軸にして輪を広めることが緊要と考えます。

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