川上 一郎 鳥取県在住 1937年生まれ 鳥取県出身 食農教育研究家 食育のめざすゴールは「人間力」。言葉で「命を大切にしよう」「感謝しよう」などと教えても限界があります。そこで、“農作物(食材)は食育の先生(教材)”としてとらえ、農作物がもっている「生育の規則正さや過酷な環境にも耐え抜いて生きる根性」などを教材として開発するとともに、さまざまな次元から実感することができる教育手法「五感で覚える三次元・食農教育」を提唱しています。
高塚 人志 鳥取県在住 1950年生まれ 鳥取県出身 鳥取大学医学部 准教授 私は27歳の若さで肝炎に倒れ、2度の入退院の経験者でいまでも患者です。幸い、生活の基本を見直すことで、体細胞の一つひとつが甦っていくのを身をもって実感しました。以来、安定した生活を50歳代後半となる今日まで送りながら、県内外の保育園の年長児から高齢者に至るまで、実体験をもとに「食といのちのメッセージ」を送り続けています。
江口 祐輔 島根県在住 1969年生まれ 神奈川県出身 近畿中国四国農業研究センター鳥獣害研究チーム 主任研究員 ヒトと野生動物が至るところで衝突しています。現在、各地でイノシシやサル、シカなどによる農作物の被害や海外からの移入種の問題が大きくなっており、また、都市部においても野生鳥獣がヒトの生活圏に侵入し、大きな社会問題となっています。これらはヒトの土地利用の方法や、ヒトの動物とのつきあい方などの変化が招いたものです。このような問題を解決していくには、私たちが自然や野生動物に対する適切な接し方を学ぶこと、そして、野生動物のことを環境も含めて正しく理解することが不可欠です。
西本 敦子 島根県在住 1962年生まれ 島根県出身 フードコーディネーター 地域雇用創造推進事業の講師、地域のコーディネーター、アドバイザーなどをつとめ、「地域の特産品つくり」「ブランドづくり」のお手伝いをしています。昨年は「元気が出るえごま料理」を出版しました。「体によい食」を考えながら、、「親から子へ伝えたいレシピ」づくりを行なっています。「土鍋ごはん」の推奨、実演、講演のほか、商品開発、レシピづくり、加工品づくりの指導なども行ないます。お気軽にご相談ください。
山下 晃功 島根県在住 1945年生まれ 岐阜県出身 島根大学教育学部 教授 手づくりの料理、手づくりのセーター、手づくりの家具など、手を使った手仕事・手の技能の大切さが、人間本来の生き方の視点から、その重要性が近年大きく唱えられてきた。私の長年の小学校から大学までの学校教育や社会人を対象とした社会教育での豊かな木工指導経験から、人間をいきいきと蘇らす「木によるものづくり教育」の効用や現代社会における木によるものづくり活動の大切さと意義について、実例を挙げてお話しします。
赤木 歳通 岡山県在住 1946年生まれ 岡山県出身 自然を愛し環境を考える百姓 有機稲作の有利性を、まずコスト面から納得していただき、収益があって楽しくてラクのできる稲作へと話をすすめていきます。この3つの条件こそ元気のでる農家の基本です。こんな農法や考え方を、一人でも多くの農家の方にお伝えしたいと思っています。
岡崎 好秀 岡山県在住 1952年生まれ 大阪府出身 岡山大学小児歯科 講師 医学の進歩とともに、次々に病気が克服されたおかげで、日本人の平均寿命は世界一を更新しています。人生が延びたぶん、健康で快適な生活を送りたいものです。しかし、歯の寿命は延びたとはいえません。歯の病気は直接「いのち」にかかわることは少ないですが、健康な生活を送るためには必要な器官です。一方、現代の食生活の変化は、大きく口腔疾患の変化をもたらせました。口腔は食物が入る最初の器官ですから、食物が変化すると最初に変化する可能性があります。動物の食生活の変化を通じて、噛むことの意味について考えてみたいと思います。
鈴木 雅子 広島県在住 1939年生まれ 広島県出身 福山平成大学 客員教授 私は食育について、生命をもったものが、生命を健康に維持し、子孫を次の世代へ残すために必要な「生きる知恵」だと考え、次のような内容で提案している。(1)離乳期〜幼児期…この国の風土が産するものを、できるだけ多く食べることができる。それらを調理できる。それらの栽培、収穫を体験する。食事することが楽しいことを知る。(2)小学生……(1)を広げ、風土と産物について学ぶ。食べ物と心身との関連性について学ぶ。(3)中学生……(1)と(2)をさらに広げ深め、世界の食糧生産、食料自給率について学ぶ。
宮地 寛仁 広島県在住 1937年生まれ 愛媛県出身 (有)アイスクリーム開発研究所 取締役社長 「農なくして食なし」は基本中の基本。本当においしい食べ物は自然の恵みをいっぱい受けたものなのです。今後の農村部における課題はこれら自然の恵みを生かした加工技術の修得にあると思います。それぞれの家庭で自家消費する食品ぐらいは自分で加工して生活に潤いをもたせたい。そして、都市部においては自然の味を忠実に生かせるかどうかが料理する人の課題と言えるのではないでしょうか。日本の食をもう一度原点に戻って考え直してみたいと思っています。
山田 和孝 広島県在住 1950年生まれ 広島県出身 盈進中学高等学校 参与 新市小学校の教育ミッション「明日の新市を拓く生きる力の育成」達成に向けて、「言語力と体験活動」をキーワードとし、校内に学年ごと全校で田畑をつくり、農作物を栽培している。地域の人とのかかわりを大切にしながら、地域に愛着と誇りを持ち、「生きる力」の育成に取り組んでいる。1年間で3686通の手紙を地域に発信し、子どもたちと地域の方との距離が随分近くなってきている。
氏本 長一 山口県在住 1950年生まれ 山口県出身 氏本農園 代表 "東京(都市)からは限界集落に見える中山間や離島の暮らしやその暮らしを支える豊かな生態系に支えられた農水産業にこそ、これからの日本がめざす社会モデルのヒントが内包されています。 これまで国内で軽視されてきた有畜複合農業の復活で、持続性のある資源循環型の農業を再構築し、都市からあこがれられる農村生活を実現させましょう。"
嘉村 則男 山口県在住 1957年生まれ 山口県出身 山口大学農学部 技術専門員 「里山環境プロジェクト」は、「3つのA(Activity・Attraction・Agriculture)」をモットーに、誰でも参加できる楽しい農業体験プログラムを実施しています。とくに4〜5歳の子どもを対象としたキッズスクールでは、「アグリ戦隊・野菜レンジャー」を組織し、野菜名のハンドルネームで子どもとのコミュニケーションをとるなど、活動を充実させています。都市住民と農村の、既存の枠組みにとらわれないコミュニティを創ることが私の目標です。
辰己 佳寿子 山口県在住 1970年生まれ 広島県出身 山口大学エクステンションセンター 准教授 農山漁村の魅力に引き込まれ、山口県や広島県の農山漁村の地域づくりやネパール等のアジアの農村発展・開発に関する調査研究を行なっています。地域の方々との出逢いを通じて、農の哲学や地域への誇り、食へのこだわりなど、いろんなことを学んできました。特に、女性の元気の源は何か、魅力的な地域の原動力は何かなど、社会的・文化的な視点から考察しています。
藤井 チエ子 山口県在住 生まれ 山口県出身 元 山口県農村女性むらおこし推進室 室長 農村女性の能力と地域の資源を生かした個性豊かな地域活動を推進するため、県内朝市を横につなぎ、朝市の魅力を「アピール」。多彩な地域特産物の販売や個性的生活文化の紹介などをする。農山漁村と都市との交流を促進。農山漁村の食文化と生活文化を紹介し、地域活性化を推進する。
藤本 勇二 徳島県在住 1962年生まれ 徳島県出身 武庫川女子大学 講師 コンニャク、そば、大豆、米、桜もち、お茶と、育てて食べて地域の人に学ぶ学習を毎年実践しています。実践を踏まえて子どもたちからみた食農教育の具体についてお話します。土を耕してタネを蒔く、苗を育てて収穫する、そしていただく。時間がかかっても手間が多くても、たくさんの人に助けてもらわないといけなくても、それでも土の香りのする食育をすすめていきたい。いろんな人に教えられたり学んだりしながら、育てて食べること、そんな土の香りのする食育を提案してきたいと思います。
村田 勝夫 徳島県在住 1943年生まれ 石川県出身 鳴門教育大学 名誉教授 口から摂取した食物は、胃、腸を経てその栄養素が吸収され、肛門から大便となって排出されます。「たべもののたび」という単元名で養護教員とティームティーチングを行なった経験があります。
横石 知二 徳島県在住 1958年生まれ 徳島県出身 (株)いろどり 代表取締役社長 上勝町は高齢化のすすんだ山村地域ですが、女性たちによる「つまもの」の生産が盛んです。つまものは、料理に季節の彩を添えるもの。自然に恵まれた上勝町だからこそ、最高の商品を提供できます。また、地域独自のシステムを開発したことにより、急ぎの注文は防災無線で瞬時に対応、全体的な流れは個々のパソコンで把握。「世界中探したってこんな楽しい仕事ないでよ」と満面の笑みで語るおばあちゃんの表情に、幸せを感じています。
竹下 和男 香川県在住 1949年生まれ 香川県出身 子どもが作る“弁当の日”提唱者 香川県綾南町立滝宮小学校の「子どもがつくる“弁当の日”」に親は手伝いません。「朝、起きるはずがない」といった親たちの心配をよそに、小学5・6年生全員は自分でつくった弁当を提げて登校してきます。「自分の食べるものを自分でつくることができる」という自信や「自分がつくった料理を家族が喜んで食べてくれた」という家族内での存在感が、子どもたちの表情まで変えていきます。この実践は「地域に根ざした食育コンクール2003」で最優秀賞(農林水産大臣賞)を受賞し、地域の活性化にもつながっています。
宮城 公子 香川県在住 1941年生まれ 香川県出身 香川の食を考える会 会長 「香川の食を考える会」会長として、香川県の食のあり方を共同研究しています。その土地で生活する者には、郷土の食材や調理方法を活かした食生活が望まれます。伝統食は自然の恵みのもとで先人の智恵により選び抜いて残されてきたものであり、長い歴史をもつ薬膳の考え方にも接点があります。伝統食や薬膳の考え方を生かした食生活を日常生活で実践することにより健康長寿を目指したいと思います。
大隈 満 愛媛県在住 1948年生まれ 愛知県出身 愛媛大学 教授 30年近く勤めた役所を退官し、いま足元から自分がやってきた政策についてみつめ直してみたいと考えています。その意味で、一方的に私のほうからお話するというのではなく、出会った方々の声に耳を傾け、ともに考えてゆきたいと思っています。一応は農業政策、地域政策を農学部で担当していますが、できるだけ幅広くみわたしていきたいということから、経済的な視点ばかりでなく文化的な視点も含めて研究をすすめるつもりでいます。農業政策については、集落営農の今後のあり方に関心をむけており、産業の論理とムラの論理の相克をどうとらえてゆくのかが課題かと考えています。
丹下 晴美 愛媛県在住 1947年生まれ 愛媛県出身 元 今治市立城東小学校 校長 持続可能な未来を創る地球市民の育成をめざし、公立小学校で9年間にわたってさまざまな実践を行なってきました。特色ある取組みとしては、プラスチックプランターゼロの「校庭改革」、自然界の相互依存関係を実感する「バタフライガーデン」など。また、総合的な学習にも意欲的に取り組んできました。総合的な学習の目的は「将来、社会で問題解決できる力を育成すること」であり、これは、学力世界一のフィンランドでも学習の目的とされています。
村田 武 愛媛県在住 1942年生まれ 福岡県出身 愛媛大学社会連携推進機構 教授 WTO/FTA体制のもとで、わが国の農業・農村を崩壊させる危機が迫っています。農政はもっと生産者を励ますものであってよいはずです。地域から、農政の転換を求める声を強めたいと考えています。
安井 孝 愛媛県在住 1959年生まれ 愛媛県出身 今治市企画振興部企画課政策研究室 室長 今治市では、地元で生産された安全で新鮮な農林水産物の消費で、市民の健康増進、地域農業の振興、地域経済の活性化を図るため、25年前から食の安全、地産地消に取り組んでいます。それを象徴するのが本市の学校給食の取組みで、地元産農産物の優先使用、有機農産物の導入、今治産の特別栽培米の使用、地元産小麦100%で製造したパンの供給などが、その特徴です。合併後の2006年9月に食と農のまちづくり条例を制定し、有機農業・食育・地産地消の推進を三本柱に、地域の農林水産業の振興を基軸としたまちづくりに取り組んでいます。
若林 良和 愛媛県在住 1959年生まれ 滋賀県出身 愛媛大学南予水産研究センター副センター長・教授 これからの食育実践活動を考える場合、水産物のことを看過することはできません。魚離れが振興するなかで私は、昨今の水産物の取り巻く社会的、経済的な環境を念頭において、地域に根ざした総合的な水産版食育・「ぎょしょく教育」を提唱し推進しています。これは人間の五感を重視し、魚介類の生産から加工、流通、消費、さらには、生活文化まで総合的に、かつ、系統的に検討するものです。生産者や消費者、各業界、地域のみなさん、ご一緒に考え、そして、実践しましょう!
松埼 淳子 高知県在住 1926年生まれ 高知県出身 高知女子大学 名誉教授 バランスガイドも大切ですが、いまの食の実態として、手づくり文化の衰退、その背後にある"安価で手間いらず志向"に重い課題がある。これが、健康・人間関係・環境の悪化の元凶だと思う。私の住む高知にも、「多彩で新鮮な食材がある」だけでは手放しで安心はできない。農薬、フードマイレージ問題、手軽さ志向など、課題がいっぱい! 警鐘を鳴らすだけに終わらず、具体的な提案活動こそが大切。風をおこすべく「よい食生活をすすめるネットワーク」を立ち上げた。
三谷 英子 高知県在住 1948年生まれ 高知県出身 RKC調理師学校 校長 調理師の養成に携わって三十数年、「食」を取り巻く状況の変化を肌で感じております。調理師は、食の中核的な役割を担う立場にあり、「食育基本法」を推進していく原動力としても重要です。とくに、県民の意識改革と食事を提供する側の取組みの同時進行が重要だと思います。「食」のさまざまな分野で活躍できる人材の育成に総力を傾けるとともに、学校を情報発信や交流の基地として、地域に貢献していけたらうれしく思います。