●巻頭特集 耕耘代かきもっと名人になる サトちゃんが来た
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本誌の特集やDVD作品、単行本にまとめられた
サトちゃんこと佐藤次幸さん(福島県北塩原村)の耕耘・代かき法。
実践した方々は、自分の田んぼや
機械の条件に合わせてその技を取り入れながらも、
いろいろ疑問を抱えているようだ。
そこで今回は出前研修会。
サトちゃんに現地の農家を直接訪ねてもらい、
耕耘・代かきの悩みをいっしょに解決してもらうことにした。サトちゃんが来た… 代かき・滋賀編
効果絶大
ドライブハローで高低直し
点線より右側は、高くなりすぎたので去年はイネを植えなかった ほぼ平らになり、田んぼの形がハッキリわかるようになった 続いてサトちゃんが見せてくれたのが、極端に高低差ができてしまった田んぼを均(なら)す技。上の写真は、均す前の田んぼの状態。一部は高すぎてまったく水が被らず草だらけになってしまうため、イネを植えるのを諦めていたほどのところだ。
こんな田んぼも、サトちゃんにかかればご覧のとおり(下の写真)。ドライブハローのオフセット板を立てて土を引っ張ることで、どこが高かったのかわからないほど見事に平らに均してしまった。
水を使いこなすべし
高低直しで何より重要なのは、水の使い方。土は、乾いた状態ではまず動かない。でも水分を含ませることができれば、わりと簡単にドライブハローで引っ張れる。そこでサトちゃんは、高い部分を無理矢理一度に動かそうとはせず、まず少しだけ動かして水が流れ込む「水道(みずみち)」をつくる。こうしておけば、次第に周りの土にも水分が染み込んで動きやすくなる。
また水道は、田んぼの均平を見る目安でもある。最初に田んぼの中で自分がちょうどいい高さだと思っている部分の水位を見て、そこと水道の水位を見比べながら引っ張る土の量を調整する。
1回目で水道づくり、
2回目で大胆に動かす
オフセット板を立てたドライブハロー(爪は回さない)を土を動かしたい部分に下ろして食い込ませ… グッと少し引く 無理してそのまま引っ張り続けず、いったんハローを少し上げていっぱいに抱え込んだ土を逃がしながら引っ張る。これでしっかり水道ができた
しばらく 1〜3 の作業を繰り返して水道を延ばした後、最初の位置にもどって土を引っ張る。今度は土がたっぷり水を含んでいるので、目標とする田面の高さまでの土を簡単に動かせる。このときハローの高さを一定に保つのがコツ。ヘタに上げ下げすると、逆に凸凹をつくってしまうことになる。また引っ張りすぎて逆に田面が低くなってしまうことにも注意。流れ込む水の様子を見ながら作業を進める 2回の引っ張りで、こんなに分厚くたまっていた土が動いた! ちなみに高低直しを行なうのは一度代かきした後3日以内、土が水を含みつつもまだある程度ゴロゴロしている状態のときがいい。二度代かきした後だと土が軟らかくなりすぎて横に逃げてしまい、うまく引っ張れないからだ 引っ張った土はバラバラに置く
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引っ張った土が一列にまとまって逆に高い部分ができないよう、なるべくバラバラの位置でドライブハローを上げる。高い部分の土をピンポイントで低い部分に移すという作業ではないが、高いほうの土は確実に低いほうに分散されるので、田んぼ全体の高低差はかなり直る。それでも残った高低差は田植えのときにチェックしておき、翌年以降少しずつ手直しすれば、「3年もやれば真っ平ら」
サトちゃんにやり方を教わり、ヨッシーも挑戦
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あとは普通に代かきを
最後に田植えの方向に代かきすれば、引っ張った跡もキレイに均せる。引っ張った土は軟らかいので、写真のように直角方向に代かきしてもタイヤがとられて凸凹になる心配はそれほどない
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この取材時に撮影した動画(サトちゃんの高低直しの様子)が、ルーラル電子図書館でご覧になれます(http://lib.ruralnet.or.jp/)。
この記事の掲載号『現代農業 2010年5月号』稲作チェーン除草機/畑の草にカルチ/果樹の受粉 ほか。 [本を詳しく見る]
『サトちゃんのイネつくり作業名人になる』佐藤次幸 著 「ケチケチ精神」で「常識」をひっくり返す!定年帰農も新規参入農家もこの1冊で大丈夫! 農家のバイブルと評判の 『現代農業』で大好評の,「サトちゃん流」合理的なイネ作業のコツを一挙公開。重い物は軽く,人力作業を減らす・・・身体をラクに,作業を楽しく,しかも倒伏知らずの作業術は,懐にもゆとりができて,家族に笑顔を生み出すこと必至。本書は,イネ作業の着眼点,上手なやり方はもちろんのこと,サトちゃんの常識にとらわれないイナ作設計と経営スタイルも収録。イネを作り続けること=その地に暮らし続けること,サトちゃんは「オレ流スローライフ」と言う。 [本を詳しく見る]